はじめまして。 たにざわ歯科クリニック 院長 谷澤 和紀と申します。
私がメールマガジン「まぐまぐ」に連載していたものをホームページ用にリメークして登場させました。
注意事項
◎一般の方向けの内容なので、厳密な医学用語は使用してい ません。
医学的な専門性から考えた場合、妥当でない表現があると思いますが、
 なるべく平易な表現を使用するようにしてい ます。
◎体の状態は個人によって異なっています。
◎現在治療中の方は かかりつけの主治医と相談をしてください。
 第18号 「三つの輪のお話」
前回までに、細菌(虫歯菌)のお話、歯のお話(フッ素の話あたりです) 、砂糖のお話、とさせていただきました。
実は、これらのお話しさせていただいたことに関する条件が重なって、 初めて虫歯ができるのです。
このことを、カイスという研究者が1960年代後半に発表しました。
紙と鉛筆がお手元にある方は、3個の円を互いに重なるように書いてみ てください。
(本当は図を載せられれば良かったのですが・・・)
 ・1つめの円−−−その人個人の問題
  これは個人が持っている要因のことです。だ液の性質、歯の質(強さ)、 歯並び、年齢などの条件のことです。
 ・2つめの円−−−細菌(虫歯菌)
  これは細菌学的な条件のことです。  お口の中の細菌のバランスや、虫歯菌の強さ、歯ブラシがしっかりでき ているか、などです。
 ・3つめの円−−−食べ物  
  これは、砂糖などの虫歯になりやすい食べ物を、どのくらい、どのよう に摂取しているか、という条件です。
この3つの円(輪)が作る図を『カイスの3つの輪』といいます。
3つの円がすべて重なる部分がありますよね。 それが虫歯です。
この図は、「3つの条件がそろって始めて虫歯ができる」ということを示 しています。
極論を言えば、甘いものばかり食べて歯ブラシを全然しなくても、虫歯 菌がいなければ虫歯にはならないことになりますね。
お口の中が虫歯菌だらけでも、虫歯の原因になる食べ物(甘い物だけと は限りません)をまったく食べなければ、やはり虫歯にはなりません。
しかし現実には、そのようなことは無理ですので、私達はこの輪を小さ くするするように努力するしかありません。
輪を小さくするには
個人の要因の輪を小さくするには、フッ素やキシリトールなどの利用が あげられます。(劇的な効果があるわけではありませんが。)  
虫歯になりやすい子供の時期に、虫歯予防に気をつけることもこの輪を 小さくすることになるでしょう。
細菌の輪を小さくするには、歯ブラシをしっかりすること、殺菌効果の ある歯磨き剤、洗口剤を使うこと、でしょうか。
食べ物の輪を小さくするには、代用甘味料を利用すること、「だらだら 食べ」をしない、などです。
それだけで高い効果をあげられる、という方法は今のところ無いのが現 状ですので、色々な方法を根気よく続けていただきたいと思います。
4つめの輪  
カイスさんが「3つの輪説」を発表した後しばらくして、4つめの輪を 付け加えた説が発表されました。
4つめの輪は「時間」です。
言われてみると、なるほど、という感じなのですが、虫歯菌に虫歯を作 る時間を与えない、ということです。  
こまめなケアが虫歯を防ぐのです。
今回のポイントは・・・・・
 ・3つの輪  ・輪を小さくしましょう  以上今回の内容でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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              バックナンバーがご覧になれます
 第1号  予防の時期『3 ・6 ・12の法則』
 第2号  フィンランドという国を知ろう
 第3号  フィンランドの虫歯予防事情
 第4号  『フッ素は毒!』って本当?
 第5号  フッ素の正しい使い方
 第6号  フッ素はどうして虫歯を予防するの?
 第7号  『ハミガキコ』の話
 第8号  フッ素洗口とは?
 第9号  子どもの歯並びが気になり始めたら
 第10号  歯並びが悪くなる原因(前編)
 第11号  歯並びが悪くなる原因(後編)
 第12号  なぜ虫歯になるの? パート1
 第13号  なぜ虫歯になるの? パート2
 第14号  なぜ虫歯になるの? パート3
 第15号  「砂糖」のお話
 第16号 「だ液のお話」
 第17号  「だ液と虫歯の関係」